1条 今日は最良の一日、今は無二の好機【日々好日】
寒い日、暑い日、雨の日といろいろあるけど、どの日が良くて、どの日が悪いということはない。今日がいちばんよい日である。その今日は、今の一秒の集積なのだから、『今がいちばん良いときだ』と、気づいたことを直ちに行なって、テキパキと処理していこう。
2条 苦難は幸福の門【苦難福門】
病気や災難、貧苦、家庭不和といった苦難が人生には多くあるが、これらは生活の不自然さ、心のゆがみを自分に教えてくれている。したがって、苦難に直面したときは、嫌がったり、逃げたりせずに、堂々と喜んでこれを迎えよう。苦難の原因を取り除くべく自分を改めれば、そこに幸福の世界が開ける
3条 運命は自らまねき、境遇は自ら造る【運命自招】
人の一生や日々の生活は運命という不可抗力で左右されるものではない。自分の力で切り開くことが出来る。境遇も、自分の心の通りに変わっていくものだから、喜び勇んでことにあたってゆけばよい。
4条 人は鏡、万象はわが師【万象我師】
人は人、自分は自分だと考えるところに不幸が生じる。人はみな見えない次元でつながっていて、他人は自分の心やふるまいを反映する鏡なのだ。人を変えようとする前にまず自分を変えよう。身の回りに起きてくることは、自分を教え導く師匠でもある。心を空にしてその教えを聞き、心のゆがみや偏りを正したとき、周囲もおのずと変わってくる。
5条 夫婦は一対の反射鏡【夫婦対鏡】
夫婦は一組の合わせ鏡のようなもの。互いに照らしあい、お互いを映し合っている。ならば相手を直そうとするよりも、まず自分をよくしていこう。そうして夫婦がぴったりと合一すると、一家の健康・発展はもとよりすべての幸福が生み出される。
6条 子は親の心を実演する名優である【子女名優】
子は親の顔形から立ち居振るまい、クセも、日々の行いも、十二三歳までは、ことごとく両親の心行いの反映である。夫婦が明朗愛和に帰る時、子どたちには指一本ふれず、一言も言わなくても、立派に直ってしまう。
7条 肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号【疾病信号】
肉体は心の容れ物であり、心のあらわれ。また、病気は一般に知られている原因の奥に、真の原因がある。それは心の不自然なゆがみや偏りが、自分の肉体に赤信号としてあらわれたものだ。朗らかな豊かなうるおいの心は、病気を治癒するほどの力をもつ。
8条 明朗は健康の父、愛和は幸福の母【明朗愛和】
ひとりの人が朗らかだと、そのまわりまで明るくなる。明朗な心は、愛によって和がなりたち、すべてが成就する。明朗と愛和の精神こそ、日常生活でもっとも心がけるべきことである。
9条 約束を違えれば、己の幸を捨てる他人の福を奪う【破約失福】
大自然の決まりや人間同士で決めた約束を破ると、破った人が不幸となる。破られた相手の方も不幸になる。約束はどんなことでも守り抜こう。まずは時間を守ることから始めよう。
10条 働きは最上の喜び【勤労歓喜】
人はただ生きているだけでは何の意味もない。働いてはじめて生きがいがある。人は真心で働くときに、必ず『喜び』という報酬が得られ、肉体の健康も、物質の恵みも、地位も、名誉もついてくる。喜んで進んで自分の仕事に邁進しよう。
11条 物はこれを生かす人に集まる【万物正々】
物は死んでいるのではなくて、人と同じように生きている。だから大切に使うと持ち主のために喜んで働き、粗末に扱えば反抗したり、ときには喰ってからる。とりわけ物を象徴し、すべての財を具象した金銭は、もっとも敏感な生き物である。金銭はその人の努力に比例し、欲に反比例して集まってくる。
12条 得るは捨つるにあり【捨我得全】
物事がいつも順調に運ぶとはかぎらない。どうにもならない絶対絶命のときは、思い切って欲を捨ててしまおう。ときには命すら投げ出す覚悟を決める。そうすると、思いもよらぬ好結果が生じる。私情雑念をさっぱりと捨てて、明朗な心に達したとき、必ず危難から逃げられる。
13条 本を忘れず、末を乱さず【反始慎終】
枝葉のことには気をつけるが、何事につけても本を忘れがちだ。初心を忘れ、受けた恩を忘れるから、いつしか怠け、過ちをおかす。常に本を忘れず、また後始末をきちんとすること。とりわけわが命の本である両親の恩を思い、祖先を敬う心を培おう。
14条 希望は心の太陽である【心即太陽】
都合がよいから希望をもつのではない。一度しかない人生、二度と出くわすことのない仕事だから、前途に燃えるような希望をもつのだ。希望はいくら灯しても尽きることのない永遠の光である。
15条 信ずれば成り、憂えれば崩れる【真成万事】
自信のないことは失敗する。憂える心を抱いて弱きになると、物事はうまくいかない。きっとできるという信念が、そのことを成就させる。信は力である。
16条 己を尊び人に及ばす【尊己及人】
世の中にたったひとつしかない宝というべき自分の個性をできるだけ伸ばして、人のために働き、身をささげよう。それが自分を尊ぶことになる。己を尊ぶ極みは捧げること。捧げつくして己がなくなったとき、一切が己となる。
17条 人生は神の演劇、その主役は己自身である【人生神劇】
人生は、人間だけの小さな知恵や力などを超えた、もっと大きなものによって動かされ、つくられてゆく。これは神の演劇というべきである。私たちはその演劇の主人公であるから、演出の作法である純粋倫理に則って、力いっぱい生き抜いていこう。
■上記は35年前、人生最悪の時に出会い、小さな小さな実践を繰り返してきた【万人幸福の栞17ヶ条】の内容ですが、実践し続けた結果、人間としての本当の自由な生き方が手に入り、定年後は一切、生活のためには働かない毎日が実現し、24時間365日児童養護施設の子ども達に捧げられる人生になった事実!