【支える側が支えられ生かされていく】藤川幸之助詩集
〜認知症になった母が教えてくれたこと〜拡散希望‼️
【混沌を生きる母いのち 愛を貫いた父のいのち 詩で立ち向かう息子のいのち
それぞれのいのちが愛しい】谷川俊太郎
エピローグ・・・
★ 24 年間認知症の母の命に向き合い、この絆の結び直しをしながら、なんと多くの問いを自分自身に投げかけてきたことか。
★親とは何か?人を愛するとは何か?生きるとは何か?死とは?苦しみとは?悲しみとは? つまりこれは、私に対する『人生からの問い』でもあった。
第1章【母の認知症は他人事だった】
14 母の日記
16 手帳
20 捨てる➡︎
ある日 突然 母が車の窓からゴミを捨てた ティッシュが花びらのように 車から遠ざかる セロファンが春の光に キラキラと光って 私たちから遠ざかっていった
後続の車の人から怒鳴られた 事情を話し 頭を下げた 母がその大きな怒鳴り声を聞いて 笑うものだから 怒鳴り声がさらに大きくなる 母の笑い声はいつもよりまして 高らかだった
母は言葉を捨てた 母は女を捨てた 母は母であることを捨てた 母は妻であることを捨てた 母はみえを捨てた 母は父を捨てた 母は過去を捨てた 母は私を捨てた 母はすべてを捨てた そして一つの命になった でも私には 母は母のままであった
母が認知症という病気を脱ぎ捨て 生きることを捨てて
あの世への階段を上がる時 太陽の光浴びて 命は輝き あの時のセロファンのように 私から遠ざかっていくのだろうか
24 花見
33 二つの小石
36 手をつないで見上げた空は
第2章【認知症でも消せないもの】
44 約束
51 こうそく
54 化粧
66 父の分まで
70 母の中の父
第3章【満月の夜、母を施設に捨てた】
76 餅つき
80 あなたは歩き続ける
84 寝たきり
87 母からの手紙
92 はじまりオムツを替えた日
104 親ゆえの闇
第4章【闇の中では光のありかがよくわかる】
108 絆
111 徘徊と笑うなかれ
113 さびしい言葉
115 愚かな病
117 旨いものを食べると
126 霊柩車
132 紙おむつ
141 母の眼差し
第5章【死を見つめ生の豊かさを知った】
152 胃瘻
155 噛む
174 まだまだ
180 母に見えるもの
184 さようなら
187 母の遺言
★ 189 私の中の母
母よ 認知症になって あなたが歩かなくなった しかし、私の歩く姿に あなたはしっかりと生きている 母よ あなたはもう考えなくなった しかし、私の精神の中に あなたはしっかりと生き続けている 私のこの身体も 私のこの声も 私のこの心も 私のこの喜びも 私のこの精神も 私のこの今も 私のこの過去も 私のこの未来も この私の全ては 母よ あなたを通って出てきたものだ
母よ 今 私は私の中に あなたが生きていることが とてもうれしいのだ
197 道 ➡︎コメント欄参照
■ 上記は、藤川幸之助さんが自選した詩集【支える側が支えられ生かされていく】1,500円の本ですが、最初から最後まで考えさせられる感動の詩で溢れています‼️